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6-11 明日香からの便り 1

ผู้เขียน: 結城 芙由奈
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-05-23 16:26:21

——9時

ひな祭りから数日が経過していた。

「くそっ! あの二階堂め……!」

ダンッ!

PCの置かれた机を両手で激しく叩き、京極は悔しそうに歯ぎしりをした。

ここは京極の自宅。

ここ数日、京極は出社せずに自宅で仕事をしていた。

理由は自分の仕掛けた小型カメラを二階堂に奪われてしまい、焦りがピークに達していた為である。先程のような失態を社員達に見せる訳にはいかなかった。社員達が知る京極の姿は温厚で笑顔の絶えない人物像であり、誰もが裏の顔を知らない。だが、この裏の顔こそが京極の真の素顔であった。

あの小型カメラは東京都内の防犯カメラ専門店で購入した商品だった。かなりの高品質で市場にもあまり出回っていない。購入履歴も残されているので、下手をすれば身元を特定されてしまう可能性もある。

「二階堂は通販サイトを運営しているからな……ネットワークも広いはずだ。このままにしておけばいずれ発覚してしまうかもしれない。恐らくあのカメラを仕掛けたのは俺だと気付いているだろう……。今頃二階堂は証拠をさがしているのかもしれない。何とかしなければ……」

こんな話はとても静香には報告できない。そもそも隠しカメラの話でもしようものなら、卒倒しかねないだろう。

「早く手を打たなければ……」

京極は再度呟いた。

****

 ここは二階堂のオフィス。

 二階堂は今月の売り上げの水準を見ていた。

「ふ〜ん。やはり3月は腕時計や財布……ビジネスバックの売れ行きがいいな。4月に向けての準備と言った所か」

その時。

——コンコン

『社長、資料をお持ちしました』

ドアの外で女性の声が聞こえた。

「ああ、持って来てくれるか?」

「失礼致します。こちらでございます」

髪を後ろに結いまとめ、きっちりしたスーツに身を包んだ二階堂の秘書が資料を持って現れた。この秘書は二階堂が会社を設立した当時から秘書として二階堂の元で働いている。年齢は33歳で職場結婚をしていた。

「向井君。ありがとう」

資料を受け取りながら二階堂はふと、秘書に質問をしてみたくなった。

「向井君。少し質問をしてもいいか?」

「はい、何でしょうか?」

両手を前に組み、背筋を伸ばして向井は二階堂を見た。

「もし俺に子供がいて……向井君に面倒を見て貰いたいと頼んだら……どうする?」

「……」

向井は神妙な顔で二階堂を見つめていたが……やがて口を開いた。

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